アメリカは春秋冬のシーズンごとに、違うスポーツをやっているというのはご存知ですよね?
春なら野球・テニス・ラクロスなど、秋ならサッカー、フットボール、バレーボールなど、冬はバスケ、水泳、アイスホッケーなどと分かれています。
逆に日本だと1年間同じスポーツをし続けます。
野球なら野球、サッカーならサッカー、バスケならバスケ。
そして、今は理解がある人も増えてきましたが、仮に野球をやっていて水泳をやろうとすると「肩が冷える」、バスケをしていたら「つき指したらどうするんだ」と言われる。
親御さんが子どもの頃だと、こんな風に言われたこともあるかもしれません。
しかし、「小学生の頃から1つの種目に限定してしまうと、その子の可能性を閉じてしまう」と僕は考えています。
1年365日野球漬けってどうなんだろう?
1年のうち1ヶ月くらい野球から離れるのもいいと思うんですよ。
投手なら肩や肘を休ませることができるし、サッカーやバスケをすることで野球では使わない体の動かし方やバランス感覚を磨いたり、筋肉や神経が鍛えられる。
もし野球ではイマイチ結果が出なくても、実はサッカーの才能があってサッカーなら活躍できるなんてことも十分にありえます。
それに、野球が好きでこれからも野球をやっていきたいという想いがあっても、周りの友達の影響で他のスポーツに興味を持つ時もあるでしょう。
そんな時に「一度やったことをすぐ諦めるのか?」と責めるのではなく、土曜日はサッカーで日曜日は野球と両立するように、環境を作ってあげるのが親の務めだと思います。
才能は掘るだけでば開花しない?
日本人は「職人的」なものを好む傾向がありますが、子どもの色々な才能を引き出すための期間なのに、「深く掘り下げるのではなく、横に広げる」という時期だと考えています。
小学生くらいならまだどんな可能性が本人に眠っているかわかりませんし、それを探す期間だと思うのです。
そのためにも1年365日野球をやるよりも、カラオケに行ったりボウリングに行ったり水泳やバスケをやる方が長い人生を考えると、子どもにとっては一番大事になってくるのではないでしょうか。
「いや、うちの子はこのスポーツをやらせる!」と強い意志を持っている親御さんもいるかもしれません。
もちろん、それが悪いことだと言いません。
1つのことを突き詰めていくことにも大きな価値はありますから。
応用力は知ってることが多いほど、色々な場面で使える
でも、できるならこれをやってほしいと思います。
それは「できる限り多種多様なトレーニングをする」です。
例えば、「野球の練習の中に他のスポーツで使われている練習を取り入れる」のも1つの方法でしょう。
ダンスをやるのもいいかもしれません、体のキレを磨くのに意外と効果あるかもしれません(笑)
これはあくまでも一例ですが、柔軟な考え方があれば「基本」を覚えた後、「応用」のレベルに行った時に大きな差がでてきます。
この応用力は中学や高校など次のレベルに行った時に、成長速度に影響を与えます。
冒頭で色々なスポーツをしたらいいというのは、こういった「応用力の下地になる経験を積む」ためです。
ですので、ぜひ色々な知識や情報を親御さんや指導者さんが積極的に手に入れ、子どもに還元していってください。
→ 子どもが運動音痴で苦労しないために運動神経を改善するスポーツとは?