バッティングの話を聞くと、
「最短距離で出せ」
「ダウンスイングで振れ」
「上から強く叩け」
などが今の常識みたいに言われています。
しかし、「それはおかしい」とプロ野球選手の中でも声が出ているのを、あなたはご存知でしたか?
日本人最強捕手が見つけた最高の打撃とは?
バッティング技術は、「ヒットを打つためのもの」「ヒットを打つのが目的」です。
では、本当に最短距離でバットを振ればヒットを打つことができるのでしょうか?
まずはこの動画を見てください。
ここで話しているのは福岡ダイエーホークス・福岡ソフトバンクホークスで正捕手で、捕手でありながら30本塁打や100打点超え。
日本人唯一の捕手としてメジャーリーガーになった城島健二が、日本で歴代最高の打者である王貞治の教えに対して反論しています。
大事なところを抜粋しますね、ちょっと僕なりに意訳してますけど。
「イメージは最短距離というのは、これ以上遅れると手が出ないから手が出るギリギリのところをイメージしている。でも、構えてからスイングするまでの距離がおそらく一番長いのが王さんで、その人が日本で一番ホームランを打っているんですよ」
この部分です。
世界のホームラン王は最短距離で振っていなかった!
実際に王貞治のバッティングは、理に適っている打ち方だから868本も打てたと思うのです。
その最も理に適っている人が「最短距離で打てと言いつつも実際は打っていなかった」と城島健二は言っています。
バッティングの連続写真とかありますよね?
野球雑誌や野球教育本にも載っていますけど。
あれを見ると、「ダウン→レベル→アッパー」という順番でバットを振っているのがわかります。
これが一番ヒットにしやすい打ち方です。
最短距離で打とうとするとこれまた野球でよく聞く「点で打つな、線でとらえろ!」という話の、「点で打つ」ようになってしまいます。
本当に「線でとらえて打つ」のなら、「ダウン→レベル→アッパー」の順番が現在の野球理論では最も大事なポイントとなります。
だから、「最短距離で打て」「ダウンスイングが一番いい」と言っている指導者がいるなら、それは「現代野球の考え方がアップロードされていない」と考えた方がいいでしょう。
パリーグ黄金時代を作ったバッティング理論とは?
技術は常に進化し、解析されています。
「今まで良かったことが、実はダメだった」なんてことは今この瞬間にも起こっています。
ですので、本当に良い指導をしようと思うなら、「最新の技術や理論を学ぶ時間を作っているか」というのが、指導者に求められると僕は考えています。
では、ここで質問です。
お父さん自身や子どもを預けているチームの監督さんは、常に新しいものを吸収しようとする意識がありますか?
それとも昔の常識を持ったまま、新しい世代の子どもに教えていますか?
もしお父さん自身やチームの監督さんが後者だったら、子どもにとっては損ですね。
子どもは指導者を選べませんから。
逆に前者ではあるけれど、どういったことを学べばいいかわからないという人は、こういうのを参考にしてみてはいかがでしょうか?
プロ選手時代は西武ライオンズの黄金期を支え、東北福祉大の監督になったらリーグ優勝。そんな選手のバッティング理論です。
→ 実践した少年が成長して甲子園で活躍した、バッティング理論とは?