「子どもに野球はやらせたくない」という親が増える3つの理由とは?

前回の記事の終わりに「野球は親からの人気がない」という話をしました。

日本のスポーツの中で特別扱いをされていて、プロになれば最も稼げるスポーツであるはずの野球を「やらせたくない」という親が増えている。

もしかしたらこのサイトに来た人の中にも、「子どもが野球をやりたいと言っているが、できることならやらせたくない」と考えている人もいるかもしれません。

 

では、なぜそんなことになっているのでしょうか。

今回はこの部分について話していこうと思います。

いったい何が親から不評なのでしょうか?

 

 

1:経済的負担の増加

 

大きくわけて、3つあります。

1つ目は「経済的な負担が大きい」という点です。

 

少年野球や軟式野球と仮定して話すと、まずユニフォームは試合用と練習用で最低2枚。

それ以外にもアンダーシャツやストッキングも複数枚必要。さらにグローブやミット、それにバットとスパイクは必需品で、それらを入れるためのバッグやケースも必要になる。さらにはバッティンググローブ、トレーニングウェアなどもいる。

バッティングセンターや野球塾に通ったり、怪我をしてスポーツ整体などに通うとなれば、さらに費用はアップします。

 

 

個人レベルでこれくらいは必要になるが、チームではさらに捕手のマスクやプロテクター、ヘルメットなどの備品は既定数用意しなければならないので、部費や会費でまかなう必要があります。

ここまででやっと練習や試合ができるようになったが、さらには試合や遠征などをすればその分の費用もかかる。

活動費用はチームやレベルによってピンキリですが、それでも平均で年間15万円前後、より活発的な活動をしている強豪チームなら年間で50万円以上にもなるようです(※シニアやボーイズもこれくらいはかかる見込み)

 

年間50万円ってかなりの金額ですよね、月に直すと4万円ちょいですし。

これが高校野球で私立の学校に行ったとすると、年間130万円以上(全寮制なら160万円以上)となる。

年間130万円とか私立の大学に行ってるのと変わらない金額ですから、親目線で見ると「子どもの夢や希望はかなえさせてやりたい」と思っていても、現実的にはなかなか大変な話だと思います。

 

 

2:プライベートを犠牲にしないといけない

 

2つ目は「時間的・労力的な親の負担が大きい」です。

 

サッカーにはあまりになく、日本の少年野球独特の制度や文化だと思うのですが、「休みの日の練習や試合で親がサポートする」、いわゆる「お茶当番」などのことです。

少年野球やシニアやボーイズなどでは、土日がメインの練習や試合をする日なので、親は順番に当番を決めて、グラウンドに顔を出して、お茶当番をします。

ただ、実際にはこのお茶当番で親同士の揉め事になっているケースも多く、「お茶当番が苦痛で仕方ない」「できることなら辞めたい」という声もあります。

 

また、現代の仕事の働き方だと必ずしも土日が休みという家庭ばかりでありません。

しかし、「少年野球は親御さんの理解が必要」「お茶当番でなくても子どもの姿や成長を見守って欲しい」という指導者からの要望があります。

そして、「仕事の都合でなかなか難しい」と言えば「無理でも協力してもらわないと」「親御さんのサポートがないと子どもは伸びない」など、会話にならない言葉を返されて困ったという人もたくさんいるようです。

 

 

こういった点から見ても、未だに昭和の時代から時間が止まったまま、周りの状況の変化についていけておらず、柔軟性のなさなどが親からの不評の原因になっています。

「子どものためにはできる限りしてあげたい」と思うのが親ですが、だからといって何でもできるわけではありません。

サッカーが「サッカーだけでなく勉強もサポートし、将来的に活躍できる人材を育てたい」という理念があるのに対し、野球は未だに「野球だけやっていればいい、全てを犠牲にしてでも野球に取り組むべき」という風潮があり、それが現代人の働き方や生活スタイルとズレがあるのに気づいていないので、親からの人気も低いのです。

 

 

指導者やコーチへの不満や不信感

 

3つ目は「日本の野球指導レベルの低さ」です。

 

これは前回の記事と重なる部分があるのですが、海外から見た日本の指導は「マフィアが野球を教えている」と言うくらいのレベルです。

要するに、「怒鳴ったり殴ったりなど暴力やパワハラが当たり前のようにある」ということです。

 

もちろん、こういったマイナスの指導は野球に限ったものではありません。

サッカー、柔道、バレーボール、バスケットボール、陸上、水泳など、ありとあらゆる競技では当たり前のようにありました。

スポーツ選手がトークする番組などでは「昔は殴られるなんて日常茶飯事でした」という話があっちこっちで行われており、それが当然だった時代もありましたし、今も改善の途中というスポーツも多いです。

そんな中で野球は最もその改善が遅れているスポーツの1つだと考えています。

 

 

最近でもこんな話がありました。

2016年の話ですが、徳島県の少年野球チームで監督が素手でフライを捕る練習をさせ、中指腱断裂の怪我を負わせたという事件がありました。

なぜ素手でフライを捕ることになったのかというと、練習で外野フライを捕れなかったことに腹を立て、素手で捕るように命じたそうです。

またこれ以外にもバットで尻を叩くのが日常的に行われていたなど、頭の中が未だに『巨人の星』のスポ根時代のままで止まっているようなスパルタな練習が当たり前のように行われています。

 

指導レベルが低いと40年も50年も前にやっていたようなことを未だにやっている人がいます。

これもサッカーのようなライセンス制度がないことのマイナスです。

 

 

指導の質が運頼みなので不安

 

少年野球に入るとなれば、基本的には地元のチームに入るでしょう。

いくら強いチームに入りたいとか良い指導者に教わりたいからといって、3つも4つの隣の市のチームに入るなんてことはほとんどないでしょう。

ということ、宝くじみたいなものなんですよ、地元のチームに入るのは。

 

しかも良い指導者がいればラッキーで、スマホゲームで言うならレアはほんのわずか。

多くの場合は良くてノーマル、下手すればさきほどの徳島県のチームみたいにノーマル以下のレベルの可能性だってある。

 

 

学校の勉強だと小学校3~4年までの内容がきちんと理解できているかどうかで、中高の成績も変わってくるというくらい大事な時期と言われています。

そしてこれは野球やそれ以外のスポーツでも同じで、小学校の時期が最も土台となる部分を養う時期です。

サッカーはライセンス制度によってどこでも一律かつ共通の指導を受けることができますが、野球はその時期に教わる指導者が宝くじ、スマホで言うならガチャと同じとなれば、預ける親としては不安の方が大きいはずです。

 

たったこれだけを比べても、どちらが親御さんのウケがいいかはわかりますよね。

 

 

監督や保護者、両方に知ってもらいたいこと

 

このように日本の野球事情を調べれば調べるほど、今後も野球人口が減っていくのは止めることは難しいと思ってしまいます。

しかし、若い指導者や今の時代や子どもに合った指導法を常に考えている良き指導者の中で、少しずつ変化が起きています。

でも、それが一般的になるまでにはまだまだ長い時間がかかるでしょう、今でさえ昭和の根性野球をやっている人の方が多いのですから。

 

ですが、希望はあります。

インターネットが当たり前になったことによって、地域に関係なく質の高い指導法を学ぶ方法が作られてきています。

 

 

例えば、元プロ野球選手が引退後、地元の子どもたちと作った野球チームが数年で全国大会へ行くような強豪チームに鍛え上げるノウハウも、簡単に知ることができます。

しかも、厳しい根性野球ではなく、今の時代の子どもの性格にあった楽しくモチベーションを高めながら練習をしていくことも可能です。

 

もしこれを読んでいるのが「子どもに野球をやらせたいけど、いいチームが全然ない」と悩んでいる親御さんだったり、「昔のやり方はもうダメなんだ」と変化を作りたい若い指導者さんだとしたら、このノウハウはぜひ一度見ておいた方がいいでしょう。

おそらく、価値観や考え方に大きな変化があったり、あなたが望んでいた指導法が見つかるかもしれませんよ。

 

→ 子どものやる気と才能を伸ばす、新しい野球指導法とは?

 


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