広島カープ優勝で感じた、指導者が学ぶべき野球少年への指導のコツ

2016年、広島カープが25年ぶりにセリーグ優勝を果たしました。

広島カープファンの皆様、おめでとうございます!

 

さて、この広島カープの優勝ですが、今の時代の子どもたちの野球指導にも大きく関係があると感じました。

今日はその辺りについて話していこうと思います。

 

 

広島の黄金期と暗黒期を作った「根性野球」

 

昔から広島カープを応援しているファンはご存知だと思いますが、「軍隊式の叩き上げ根性論育成法」を最近までやっていました。

それでも、緒方・金本・江藤・野村・前田・新井などリーグを代表するような選手が出てきたこともあり、他球団ファンの僕から見ても「その方法が正しいと信じ込んでいた」のではないかと思うのです。

 

%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9705

 

特に2000年代前半まであった「逆指名制度」「希望枠制度」により、有望なアマチュア選手は資金力のある球団に取られることが多かったです。

広島市民球場時代のカープはそこまで資金的余裕もなく、こういった制度は最低限しか使わず、将来性のある高校生を獲得して「広島育成法」で鍛え上げるという方針を取るしかありませんでした。

 

それは「金で買った戦力ではなく、育成で作る戦力なんだ。それがプロ野球なんだ」という声だったようにも思えます。

しかし、それが2000年代の広島の暗黒期を作ったと考えています。

 

 

歴代監督から見る、広島カープの変化

 

2006年、球団史上2人目の外国人監督であるマーティ・ブラウンが就任。

選手としてメジャーや広島でプレーしていた彼の就任によって、広島の野球観に黒船が襲来したと言っていいでしょう。

 

%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9702

 

結果としては振るわなかったものの、未だにカープファンからの信頼が厚いです。

それは旧態依然としていた広島軍隊野球の価値観を少しずつ変え、先発・中継ぎともにローテーション形式にし、気合や根性ではなくチームの雰囲気やモチベーションを高めていく、そんなチーム作りをしていったからだと思います。

 

それを引き継ぐように2010年には野村謙二郎が監督に就任。

彼は現役時代の1997年にメジャー2球団から獲得のオファーがあり、引退後もメジャーで臨時コーチを行うなど、アメリカ的なセンスで野球をしてきた人だったのではないでしょうか。

ところがいざスタートしてみると、まさかの根性論野球・・

ただ、最初は成績は低迷したものの、4年間の監督生活の中で成長し、カープ初のCS出場を果たします。

 

%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9703

 

監督退任が決まった2014年、メジャーから黒田博樹、阪神から新井貴浩が復帰、そしてメジャー挑戦を目指す前田健太のラストイヤー。

「もう来年は優勝しかない!」とファンの誰もが思った2015年、緒方孝市が監督に就任します。

 

 

期待の2015年、絶望の2015年

 

現役時代は修行僧と呼ばれるくらい、努力と根性と精神論をモットーとしていた彼が監督に就任することで、「根性野球に逆戻りか」「緒方がやってうまくいくはずがない」「前監督の遺産がなくなる」など言われていました。

そして、最大のチャンスだった2015年は、球団やファンにとって絶望的なシーズンとなります。

 

真っ直ぐな気持ちを持ち、不器用さは時に頑固さに見え、厳しい気持ちで選手で接しようとするが、それは誤解を生み、空回りし、選手との気持ちは離れていく。

 

%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9704

 

彼自身が育ってきた広島カープの前時代的な根性論では、現代の野球で上は目指せないということを見せ付けられたシーズンだったと思います。

 

 

緒方監督の恐ろしい成長速度

 

普通はこのままドツボにハマり、反省もせず、今年の優勝メンバーが全盛期の時期を無駄に過ごしていたでしょう。

しかし、緒方監督がすごいのは「去年の自分を捨てた」という点です。

 

監督と選手という上下関係をできるだけ取っ払い、主力選手と食事をし、自分が目指す野球を共有します。

また「隙あらば野間」と言われるよう贔屓起用は極力避け、平等な起用、調子が良い選手の起用を心がけます。

さらに試合後の監督室への呼び出しをやめて、グラウンドで声をかけることを心がけ、試合後の談話でも名指しで選手を批判するのをやめました。

 

他にも打撃コーチを3人制にし、トップに石井コーチ、その下に数年前まで選手としてプレーして他の選手とも年齢の近い東出・迎の2人をコーチ補佐としておきます。

これにより相談しやすい環境になりましたし、選手もちょっとした違和感や問題を気軽にコーチに話せるようになりました。

 

%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9706

 

こういった改革、特に「時代に合っていない根性論を捨てる」という頭の改革は大きいです。

 

もちろん、選手の成長や奮起があったからこその優勝です。

ですが、逆の考えた方をするなら「本来なら優勝するだけの力量は既にあった。しかし、根性論野球が選手の可能性を潰していた」と考えることができるかもしれません。

 

 

広島カープ、悲願の優勝の要因とは?

 

僕もこんな風に偉そうに言っていますが、「今の自分の現状をダメだと認めて変えるというのは、今までの自分を否定することに繋がる」ので、普通は誰もしたがりません。

しかも、緒方監督が現役時代の時はそれで結果を出して、30本塁打を打ったり、50盗塁しているわけですし。

 

ですが、今回の広島カープの優勝で感じたのは「時代に合った変化ができる者が強い」ということです。

広島カープはブラウン監督後、チーム運営やスカウティングも変化し、その集大成として2016年があったのでしょう。

欲を言えば「マエケンのいた2015年に優勝してほしかったな」とは思いますが(苦笑)

 

%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9701

 

最後に、同じような能力で、基礎もちゃんと身についている。そういう者同士が最後の最後で差を分けるのに根性論が必要なのは理解できます。

しかし、「根性さえあれば基礎も能力も関係ない」というのは違うのです。

 

そして、その差を作るのが「指導する側が成長しているから」だと思います。

ですので、これを読んでいる親御さんや指導者さんも、今回の広島カープの優勝を参考にしつつ、子どもたちの成長に活かしていってください。

 

→ 子どもが楽しく練習しながら成長する、強豪チームの作り方

 


野球ヘッダー
Sponsored Link

コメントは受け付けていません。